レンズを通して見たFC町田ゼルビアのこと


by abikozelvia

勝たなきゃ次がないんです

次につながるもの

「勝たなきゃ次がないんです」
 ある選手が、良いゲームをしながらガイナーレ鳥取に負けた後、吐き捨てるように言った言葉です。1試合ごとに生活をかけて、自分が、あるいはチームが不振なら、シーズンオフには即自由契約。ていの良い解雇です。そしてまた次のチームを探さなくてはならない。Jリーガーと言えば聞こえはよいですが、実に厳しい世界です。そんな中を生き抜いてくと、こう考えざるを得なくなるのでしょう。「負けたら、次はない」。試合はリーグ戦でも、Jリーガーの人生はトーナメントのようなものなのです。

 鳥取、鈴鹿に続いて笠岡で行われた三菱水島FC戦も、アウェイ3連続の雨の試合となりました。

 試合は、立ち上がりは手の探り合いでしたが、途中からゼルビアが徐々に攻撃を強めて、チャンスを広げてゆきます。しかし三菱水島FCも反撃に出て、攻め込まれることもしばしばでした。公式記録を見ると、前半のシュート数は2-7、後半も1-5でゼルビアが圧倒しているように見えますが、コーナーキックの数は8-9でほぼ互角。つまりシュートを打たれるところまで行くのは少なかったにしても、攻め込まれる回数としては、あまり変わらなかったと言うことです。攻め込まれた原因は、パスミスです。パスカットされてしまうことが多くて、中盤から攻め込まれてしまいましたが、逆に言えば攻め込んでおいてのカウンターではなかったので、まだ人数的には余裕があったので助かったかもしれません。もちろん修行智仁GKのファインセーブも何度もあり、ファインセーブが無ければ危ないくらいの攻撃はされていたと言うことでもあります。

 前半0-0を受け手の後半も、似たような展開。ゼルビアが押し気味ではあったとはいえ、攻め込まれてしまう回数もそれなりに合って、はらはらすることも前半と同じくらいでした。このあたりからは、やや達観してしまいました。目標は2011年なんだから、今年は勉強かな。せっかくあがったJFLだし、1年で卒業じゃもったいないか・・・

 後半からは飯塚亮選手が半田武嗣選手に替わり。さらに終盤、大江勇詞選手に変わって雑賀友洋選手が入りました。もっともこれは、パワープレーとは思いません。大江勇詞選手はFWに入っていて、その代わりに雑賀友洋選手が入ったのですから、FWの交代と考えた方が良いと思います。キックの大江勇詞選手からヘッドの雑賀友洋選手に攻撃のパターンを変えたのだと理解しています。ただ、まだ交代枠は2つしか使っておらず、もう一つ残ったままで終了しました。何試合かこのパターンがあるんですが、もう一つの交代枠、使いたいなぁと言う気はしますね。無理なパワープレーではなくても、変化も必要でしょうし、チャンスも与えてあげないと。最後は、ロスタイム近くになってからCKを深津康太選手が頭で合わせて勝ち越し。ようやく1-0で勝利をつかみました。真ん中で雑賀友洋選手がせった先での深津康太選手でしたので、雑賀友洋選手投入は有効だったといえるでしょう。

 結果を見れば劇的勝利ですから、みんな喜んでいましたけれど、私は喜ぶ気にはなりませんでした。この1試合で終わりなら、「勝って良かった」です。これが開幕戦なら、「勝って良かった」といえるでしょう。しかし、今のゼルビアの立場は、この試合の前で13位。勝った後でも12位です。あと23試合も残しています。23試合も残っているのですからまだまだ4位以内の可能性は十分ありますが、「内容は無いけれども結果は残した」と言う試合が、23試合もできるんでしょうか。残り23試合、おそらく、少なくても、15勝5敗3分け位の成績は必要でしょう。あるいはもっと勝ち点が必要かもしれません。そのためには、結果だけではなく、内容が必要です。

 得点力不足だけであれば、実力がないから仕方が無いともいえますが、そこに至るまでの試合内容がほめられたものではありません。今までできていたことができなくなっている。改善しなくてはなりません。三菱水島FCは、体格もよく、走りますし、テクニックのある選手もいて、私は嫌いなチームではありません。しかし、ミスが多くて粗いところが、現在の順位(最下位)となっているように思います。そのチームと、互角にミスをして互角に戦い、結果だけ残したといっても、この先につながるものは感じられません。

「勝たなきゃ次がないんです」

 この言葉は、リーグ最終節までとっておきましょう。4位をかけて最終戦に臨むとき、そのときには使わせてもらいましょう。それまでは、次につながる内容のある試合を見せてほしいものです。
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by abikozelvia | 2009-05-19 20:02