レンズを通して見たFC町田ゼルビアのこと


by abikozelvia

歴史上最大の天才は?

2009/12/11 歴史上最大の天才は?

4拓です。

世界の歴史の中で、もっとも天才的な物理学者は、誰でしょう。

1.ガリレオ・ガリレイ
ルネッサンス期の天文学・物理学者。振り子の等時性などを発見したとされる。地動説を唱えて裁判となり、刑を免れるために自説を曲げたが、「それでも地球は回っている」と言ったとか、言わないとか。

2.アイザック・ニュートン
運動力学の3法則や万有引力の法則で有名。ニュートンと言えばリンゴの木を思い出す人も多いのでは。

3.アルベルト・アインシュタイン
日本では天才の代名詞として使われることも多い。相対性理論はあまりに有名。

4.スティーブン・ホーキング
不治の病におかされ車いすの天才。もうここまで来ると理論もブラックホール並み。


さて、誰が、もっとも天才だと思いますか?


もちろん、答えというものはないのですが、研究者の間ではニュートンがもっとも天才だったのではないかと言う意見が多いようです。

なぜ、古典力学を確立したに過ぎないニュートンが近代力学のアインシュタインに上回るのか。現代最高の頭脳、ホーキングを超えると言われるのか。

もちろん、おわかりですよね。ニュートンも、ゼロから万有引力を思いついたわけではありません。物理学の歴史、積み重ねがあり、その上にたって運動力学を考え出し、万有引力を発見した。アインシュタインを始めその後の物理学者たちも、みな学校で勉強し、基礎を習い、ニュートンを習い、その上で積み重ねの上に立って相対性理論を考え出し、その上に積み重ねて現代の物理学者たちはより以上の研究をしているからです。アインシュタインもホーキングも、ニュートンと同じ時期に生まれていたら、いきなりその後の研究成果をあげられたはずはないからです。


さて、サッカーの話。
ゼルビアは、新しい監督を発表しました。相馬直樹氏。フランスワールドカップに出場した左のサイドバック。アントラーズが長いですが、ヴェルディやフロンターレにも在籍していましたから、近隣にもファンがいるかもしれませんね。

こういう人が監督になるのですから、私はいっぱい質問して、いっぱい習うと良いと思います。戸塚哲也監督から習うことも多かったでしょう。また新しい人が新しい知識を持ってきてくれるでしょうから、ドンドン習うのがよいと思っています。

自分で発見する、ということもとても大切です。発見して初めて気がつくことも多いのですが、ゼロからスタートしたのでは、アインシュタインもホーキングも、ニュートンを超えられるかどうかはわかりません。習えばわかることは、ドンドン習ったらよい。その上で、それを超える部分を発見してゆくこと。それが効率の良い発達というものでしょう。

日本の指導者の場合、教える人は徹底して教えます。ところが、教える人ほど「教えてないことをやると怒る」ことが多いのですね。ゼロから発見させようとする人は、これまた徹底してゼロからスタートさせるので、積み重ねの上に立つことが出来ずに到達点が低くなってしまう傾向があります。残念ながらそういう二極化が多いのですが、私は「徹底的に教えた上で、その先のことをやらせるのがよい」と思っています。世界と戦うためには、世界でやっていることは教えてしまった方が早い。その上で、その先の研究をしていくことで、身体能力で劣っていても互角に戦い、戦いを制して上に立つことも出来るでしょう。

優れた指導者とは、自分を超える選手を育てる人のこと。選手は、指導者を超えることを目標としなくてはなりません。自分より下手な選手であれば、誰でも教えられます。自分よりも上手な選手を育ててこそ、一流の指導者です。相馬監督が一流の指導者であり得るかどうかは、ゼルビアの選手たちが相馬直樹を超えられるかどうかで、評価されるのです。

サッカーではなかなか、こういう感覚はわからないかもしれません。たとえば、女子のフィギュアスケートで、トリプルアクセルを跳んだことのある選手は、世界で3人しかいません。アルベールビルオリンピックで飛んだ伊藤みどり。彼女か世界初です。次いでシンデレラガールと言われた中野友加里。そして浅田真央。この3人だけが公式戦でトリプルアクセルを跳んだことがあり、4回転が飛べる安藤美姫も、キムヨナも、トリプルアクセルは飛べません。そしてこの3人は、すべて、山田満知子コーチが指導した選手なのです。

ということは、山田コーチはトリプルアクセルを飛べていないと言うことです。

フィギュアスケートや体操など新技のある競技。新技ですから、コーチは出来ない技なのです。陸上や水泳など、世界新記録があるスポーツは、すべて選手がコーチを上回ります。コーチを超えられなければ、世界新記録は出ません。これらのスポーツでは、自分より劣る選手しか育てられなければ、一流の指導者と言われないわけです。サッカーなどはそういった世界新記録や新技がないので、自分より上手い選手は教えられないと思いがちですが、同じです。

ゼルビアの選手たち、相馬監督にたくさん習ってください。習うことは発見するより簡単ですから、相馬直樹と同じ才能を持っていなくても、同じプレーが出来るようになる可能性は、自分で発見するよりはずっと高いのです。その上で、それを超える部分を積み重ねてほしいと思います。
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by abikozelvia | 2009-12-11 22:30