レンズを通して見たFC町田ゼルビアのこと


by abikozelvia

J2昇格おめでとう

FC町田ゼルビア 2-0 カマタマーレ讃岐
これで松本山雅を抜いて3位。そうです。山雅の下と上ではね、大いに違います。昇格は勝って決めなくてはいけません。
これからあてどないJ2の戦いが始まります。野津田がJ1基準に満たないので、新スタジアムを作るか、大改修をするか。いずれにしても最低5年以上はかかるでしょう。作らないかもしれないし、どうなるのか見通せません。今のところ上にはゆけない、落ちないようにするJ2の戦いが始まります。

先日の報道によれば
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20111210-874879.html?__from=mixi

来期からのJFL->J2昇格は、優勝が自動昇格、2位ならば入れ替え戦となります。この報道の通りだとすればですが、きわめて狭き門。2005年の愛媛FC以降、優勝して昇格したのは2010年の鳥取だけ。2008年の栃木SCが2位になったまでが対象ですから、近年のJFLでいえば、昇格チームは数年に1チーム程度となります。HondaFCが低迷気味なのでやや救われるかもしれませんが、来期も長崎、讃岐に加えて長野、おそらく藤枝も準加盟申請すると思われますし、その中で優勝するのは容易なことではありません。その下にも相模原、福島、FC KAGOSHIMAなどがひしめいていますし、東京都リーグが学生枠を撤廃したことで早稲田、駒沢、慶応などに法政や国士舘なども地域リーグに参戦してくる日も遠くないかもしれません。地域リーグからJFLへハードルは高くなり、JFLからJ2へもきわめて狭い門が出来てきそうです。今年昇格できて良かったと思います。今年だめなら来年があるというような、そんな甘い戦いではなくなっていた可能性も、少なくはないのです。

優勝が義務づけられるとなっても、今のJFLチーム、どこにしてもこれ以上費用を費やして選手を集めることは難しいでしょう。一方でJ2のチームも、いくら狭き門と言っても降格を免れるためには、最下位だけは避けておかねばなりません。自動降格となっては逃げようがありませんから、最下位になりそうなチームは、夏の移籍窓口で大金を投じて大物選手を獲得するようになるでしょう。経営がよりいっそう厳しくなることは間違い有りません。進むも地獄、待つも地獄。どうせ苦しむなら、進む方がましでしょう。上がるしか選択肢は無かった。じっくり実力(資金力・観客動員など)を蓄えてという意見も耳にしますが、待つことは出来なかったと思います。これしかなかったし、上がれて良かったと。

SAGAWA 2-1 長野
最近5年間で3度目の優勝となるSAGAWA。来年もJへの強力な門番となることは確実でしょう。一方の長野、中堅の選手を集めて良いチームを作りましたが、もっと年俸の高い選手を集めればもっと強くなるかというと、なかなか難しいところもあるでしょう。来年は準加盟申請をして、松本山雅の追撃へと移りますが、好成績と優勝とは大きく違います。さてどうなりますか。この2チームが来年の中心となることは間違いないでしょう。

横河武蔵野 3-3 ツエーゲン金沢
一昨年の2位から順位を下げてきている横河武蔵野。今まではアルバイト選手でも立地条件に恵まれて良い選手が集まり、上位を狙えましたが、来期参入してくる藤枝を始めプロ・セミプロ契約のチームが増えてくるにつれて、アルバイト環境では良い選手の獲得が難しくなります。市民チームと言いつつ武蔵野市民の応援は少なく、どこかで発想を変えて、横河電気が社員として雇用するか、横河が手を引いて市民に根付くことを目指すか、どちらかの対応が必要ではないでしょうか。金沢も金を掛けた割に実績が伴いません。スタジアム改修のめども立たずに準加盟申請も見送られそう。逆に言えば時間はあるのですから、有名元Jに頼ることから、(他地域出身であるとしても)金沢に根付いた選手を育てていくチャンスかもしれません。ここも発想の転換が必要なチームではないでしょうか。

町田ゼルビア 2-0 カマタマーレ讃岐
町田の得点はディミッチと星大輔。いずれも来年の去就が微妙な立場の選手だけに、得点できて良かったと思います。星選手は町田の出身だけに、その去就は注目されます。今までの町田は地元選手もあっさり切ってきましたが、そのやり方では町田というローカルに強く生き抜くことは難しいと思います。選手として難しくとも、コーチにするなり、ローカルを大切にする経営が求められると思いますが、さて、どうかな。町田ゼルビアを東京ゼルビアと錯覚する経営をしていれば、明るい未来とは言い切れないかと思います。
カマタマーレ讃岐は経営ですね。来期も続投すると発表された北野監督ですが、地域リーグ決勝大会のようなトーナメント的大会を勝ち抜くには適していても、実力有るチームを作ってJFLを勝ち抜く指導力は、まだ発揮されていないように思えます。スポンサー集めも厳しいですし、うどん県代表と言っても、胸スポンサー讃岐うどんでは苦しいでしょう。

HondaFC 2-1 アルテ高崎
良いサッカーはしているのですが、かつてのような力はありません。Jの門番HondaFCも、低迷期に入らざるを得ないでしょうか。サッカーの質は高いと思います。準加盟チームよりも内容の良さはあると思います。来年の楽しみの一つは、Honda-SAGAWAの試合を観戦すること。Hondaが強いうちに、一度は見てみたいですね。
アルテ高崎はねえ、どうなんでしょう。いつ解散してもおかしくないような立場で、ねばりつづけています。ただ来年はいよいよ3チーム降格対象待ったなしになってきますから、粘れるかどうか。ただ後藤監督の手腕はなかなかおもしろい。力の劣る選手で力以上の戦いをさせていると思います。来年も続投されるなら、見所はどんなチーム作りをしてくるか、ここ3年JFLを見た中ではもっともくせ者監督です。後藤監督のチーム作りは、大いに楽しみです。たぶん他の人が監督になったら、降格してしまうでしょう。

Vファーレン長崎 3-3 ジェフリザーブス
終盤失速した長崎ですが、どうせ今年昇格できないのなら、町田と松本をJ2に追い出してしまう方が有利だったでしょう。前記の通り果てしなく狭き門ですが、松本(町田)が残って優勝を争うよりは、出て行ってくれた方がましですからね。数年前からの予定通り2013年の昇格を目指す長崎、いよいよ来年は本気です。
ジェフリザーブスはこれで解散。ラストの試合に89分と90+2で追いついての引き分け。勝ちたかったでしょうが、良いラストが飾れたのではないでしょうか

佐川印刷 1-2 栃木ウーヴァ
セレクションに合格すれば社員雇用する佐川印刷。横河もこれくらいのことはしてほしいものですが、それはさておき数少ない中堅企業チーム。そろそろ次世代の選手が出てこないと下が近づいてきそうです。
かなりがんばったのではないでしょうか、栃木ウーヴァ。ただこちらもJを目指す出もない、目指すような、でも栃木に2チームは多いだろうみたいな、中途半端な立場です。むしろJをめざさず、JFLでの経営を目指した方が良いチームかもしれません。良い選手も出しているのですが、アルバイトチームなので流出も多く、来期どれくらい主力が残るのかということも問題です。

ブラウブリッツ秋田 0-3 ホンダロック
一応Jリーグを目指すと入っていますが、当てのない秋田。特にJリーグか秋春制に移行しようかと言っていますので、そうなると冬期の試合には課題が大きいでしょう。秋田県という県自体の行政・政治課題も大きく、なかなか簡単ではないですね。
Jリーグの門番を自認しつつも、準加盟チームに連敗し続けて、最後にアウェイで勝って締めくくったホンダロック。何ともまあと言うところです。ホンダロック(株)も宮崎撤退、中国で生産などと言い出さないとも限りませんが、国内で生産を続けている間は、JFLで一定の役割を果たすかもしれません。

FC琉球 1-4 MIOびわこ草津
琉球は出だしよかったのですが、ここへ来てひどい成績で終わってしまいました。運営会社も撤退をにおわせるなど、来期はどうするのでしょうか。沖縄市も沖縄県もスタジアムを作ろうと言い出すなど、スタジアムで苦労したチームにはうらやましい環境。80億のスタジアムを「補助金で作ろう」とあっさり議決してしまうのですから、うらやましい限りなのにチームはいまいち。ただこれは、選手の責任ばかりではなくチーム運営の責任も大きいと思います。トルシエを総監督にし、その下にフランス人監督を迎えたら対立が激しくて成り立たず、それではと年の若い監督をたててトルシエの傀儡にし、選手には金を掛けて集めてもリーダーシップがない。それで結局チームが崩壊したときに選手ばかり責めても、解決策にはならないでしょう。運営が、チーム作りをもっとしっかり考えるべきですし、沖縄県の選手比率を高めて、育成に力を入れてゆかねば、来年で終わりという可能性もありますね。
MIOも最後は勝ちましたが、来年以降も厳しいでしょう。ここもアルバイトチーム。ライバルのレベルが上がる中で、アルバイトの選手で全国リーグを戦うのは困難です。将来を見据えた実現できる計画が求められているチームです。

復興支援試合
松本山雅FC 0-3 ソニー仙台
松本山雅は4位でJFLを終了し、J2に参戦します。ここはスタジアム基準もクリアしているので、これからはJ1を目指した戦いですが、それには大量の資金が必要となります。たしかに7千人近い大量動員を果たした松本山雅ですが、それが1万人、1万5千人となるかというと、松本という土地でそれが可能かどうかは疑問の余地も大きいでしょう。おそらくJ1に上がろうとすれば、最低でも今期より5億は必要になるはず。景気低迷の中、企業スポンサーの上ずみはかなり難しく、J1を目指す戦いは金集めの戦いでもあります。パートタイムのアルバイト社員ではそれは難しいですし、フルタイムで雇用すれは経費が嵩みます。いずれにしてもJ1には高い壁があります。
ソニー仙台は何とか残留を果たしました。元々今期の戦力は大きくダウンしていましたので、厳しいかなとは思いましたが、来期はさらに厳しいかもしれません。これはソニーの企業としての判断が問われるところです。JFLにサッカーチームを持っていることは必ずしも資金負担のみではなく、利用価値も大いにあるはず。しかし利用せずに金食い虫扱いをしてきたのがソニー仙台という企業。これもまた発想を転換して、いかに活かすかを考えてほしいのですが、さて、どうなりますか。

来期のJFLにはY.S.C.C。shizuoka.藤枝MYFC 、HOYO AC ELANの3チームが加わります。このうち藤枝は(来期か、それ以降かはともかく)準加盟申請し、Y.S.C.CとHOYOはしないと思われます。これらのチームのことは来期開幕前に書こうかなと思いますが、来期もまた楽しませてくれることは間違いないでしょう。
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by abikozelvia | 2011-12-11 20:28