レンズを通して見たFC町田ゼルビアのこと


by abikozelvia

誰の失態ですか



町田ゼルビアのホーム開幕戦が、駒沢陸上で行われる。メインスタンド工事に伴う仮設棟の設置工事が間に合わなくなったためだが、それに対してJリーグの大東チェアマンが激怒したという。「相手チーム(アビスパ福岡)にも中継車にもどれだけ迷惑をかけると思っているんだ」といったらしい。相手チームもスカパーの中継も、野津田よりは駒沢の方がラッキーだと思っているだろう、と言うことはさておいて(苦笑)、そもそもこういった事態を招いたのは誰の責任なのかと言うことだ。

だいたい、工事が間に合わなくなったことがわかってから、3月11日の日曜日という(震災の起きた日だから行楽行事は無かったかもしれないけれど)、駒沢陸上という絶好の立地でなかなか取れないスタジアムが、偶然にも空いていたという幸運を信じるとしてもだ、工事中の野津田でJリーグを開催しなくてはならないのは、誰の責任だ?

根本は、2010年にJリーグ昇格を認めなかった、大東チェアマンの責任だろう。「しまった、認めておけば良かった」と思ったから、2011年は無理矢理昇格条件を認めてしまった。そもそも、2試合(複数試合)開催できれば、ホームスタジアムの条件を認めるというのは、考えられない提示だった。ホーム21試合のうち2試合が野津田なら、残り19試合はジプシーで転々としなくてはならない。Jリーグの日程を決めるには、優先使用できるスタジアムがあることは必須だ。試合日程が決まりました。さあそれからどこか探しましょうでは、Jリーグのような興業は出来ない。先に押さえておかねばならないのだから、空きスタジアムを探して全国を転々としながらホーム開催をしてゆかなくてはならない。

ここからは私の想像である。裏情報ではなく空想の世界だから、そのつもりで。


私は、Jリーグはこの条件を出したとき、町田が断るだろうと思って出してきたと思っている。現実問題としてほぼ不可能に近い。町田を遠く離れた場所では観客動員も望めない。相手チームのスタジアムで行えば、年間通してアウェイでの戦い。昇格した場合はJ-JFLの入れ替えが起きるだろうことも当然予想されたはず。資金的にも通常より数億の負担が発生し、なおかつ再びJFLに降格してしまう危険性も高い。町田が断るだろうと思ってはったりをかましてみたら、何と町田がのんでしまった。

あわてたのはJリーグだ。スタジアムがないと言って待たせていたのは長崎も同じ。町田だけ複数回開催でよいとは言えないから長崎にも同じ条件を提示する。だが長崎は春の完成予定を秋まで前倒しすることは出来ず、あきらめて本来目標の2013年昇格を目指すことにする。これで問題は町田だけになったが、もし本当にそんな開催が行われたとすれば、町田が1年で破綻してしまう危険性も高い。町田の財政にゆとりがないことは審査でわかっていたはずだし、ジプシー開催などと言う無茶な興業をさせれば、破綻の危険性は高いのだ。Jリーグ主導で破綻させたとなっては、これはもう言い訳が出来ない。Jリーグの積み立ても(大分とヴェルディがどれだけ返したのかわからないが)、そのままの状態ならほとんど残っていない。町田が破綻してはもうつぎ込む資金がない。

じゃあ仕方がないから、工事中で観客動員が1万人に満たないスタジアムでも、仮設棟でJリーグ開催を認めるよと、ずるずると譲歩を繰り返した訳だ。それが昨年の秋で、そこから建築計画を立てて、予算を手当てして、さあ3月11日に間に合わせましょうと言われたって、そりゃあ間に合わないこともあるだろうさ。役所のやることなんだから、数ヶ月で間に合わせようと言うこと自体が想像外。ここまで出来ただけで奇跡だ。

想像終わり(爆)。


根本は、2010年に町田の昇格を認めなかった大東チェアマンの失態にある。それが失態でないとするならば、昨年あれほどの無理無理な譲歩でJリーグ昇格を認めてしまったのには、筋が通らない。そう、2011年にJリーグは町田の昇格を認めるべきではなかった。それが筋だ。スタジアムがないのだからね。それを認めてしまったのはなぜだ? Jリーグの失態を認めたからだろう。「ごめん、去年昇格を認めておけば良かった」と言うことだろう。謝るべきは町田ではない。

大東チェアマン、あなたである。
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by abikozelvia | 2012-01-18 21:12