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レンズを通して見たFC町田ゼルビアのこと


by abikozelvia

後期第7節 予想

チーム名 勝ち点 順位

8/13(木)
FC刈谷(12-17) - 武蔵野(38-4) (刈谷)
1勝2分2敗とブレーキのかかった武蔵野。一方刈谷は10連敗から前節やっと引き分けで抜け出したばかり。さすがに武蔵野優位だが、2試合1失点と守備が修正された刈谷も、アマラオの活躍で一発があるか。予想 武蔵野 1-0 刈谷

8/15(土)
北九州(40-2) - 鳥取(39-3) (本城)
準加盟の上位同士の対戦。勝ち負けがつけば、負けた方は大きく後退するし、勝てば一息付けが、痛み分けの可能性も。北九州は直近5試合3勝2分け。鳥取は3勝2敗で大勝惨敗を繰り返している。順番から行くと惨敗の番だが・・・ 予想 北九州 1-1 鳥取

8/16(日)
町田(34-10) - 三菱FC (10-18)(町田)
町田は3勝2分け。三菱は1勝4敗の最下位。しかし町田も出場停止が多く、侮れない戦いとなろう。最下位相手だけに負けたり引き分けてしまうと相当厳しい。町田はどうあっても勝たねばならない。
予想 町田 3-1 三菱

FC琉球(26-15) - ロック(30-13) (沖縄北谷)
2勝3敗と調子は上向きながらも粗い試合で明暗がはっきりする琉球に対し、1勝2敗2分けでまずまずながらも、堅守にほころびもみられるロック。スコアレスドローもある組み合わせだが一転して粗い展開も考えられる。 予想 琉球 2-3 ロック

SAGAWA(49-1) - びわこ(36-6) (佐川守山)
ダントツ首位の佐川は、直近5試合が3勝1分け1敗と順当。連勝の止まったびわこも2勝2分け1敗とまずまず。順当ならば佐川だが、首位を走る油断をびわこにつかれれば、逆転の可能性もある。
予想 SAGAWA 0-1 びわこ

8/19(水)
TDK(21-16) - 長崎(35-8) (秋田西目)
1勝4敗と波に乗れないTDK。4勝1分けと好調の長崎。そのまま考えれば長崎優位は動かないが、クラブチーム化してJリーグを目指すというTDKだけに、地域リーグ降格となってはしゃれにならない。上位進出は難しくても、17位以下に落ちないためにはなんとしても勝ち点1は積み重ねたいところ。
予想 TDK 1-1 長崎

8/20(木)
ジェフ(36-7) - 高崎(35-9) (中台)
1勝2分け2敗と、好調とはいえないジェフだが、高崎も1勝3敗1分け。負ければかなり順位を落とす対戦であるが、高崎は守護神、田中賢治が出場停止。逆に守備を固めて好結果に出る可能性もあるが、苦しい展開は否めない。
ジェフ 2-0 高崎

8/23(日)
ソニー(37-5) - 流経大(29-14) (七ヶ浜)
エース大久保に今ひとつ爆発が欠けているソニーだが、直近4勝1敗と好調で5位につける。トップメンバーが出れば強い流経だが、天皇杯予選も絡んでいるだけにメンバーはやや落ちるか。2勝2分け1敗と好調ではあるものの、ソニーが優位。
予想 ソニー 2-1 流経大

佐川印刷(33-11) - Honda(32-12) (西京極)
連勝連敗の大波を繰り返す佐川印刷だが、直近は2勝2敗1分け。1勝1分け3敗で、屈辱の二桁順に転落した王者Honda。実力はhondaが上であるものの、泥沼から抜け出せるかどうかは微妙なところ。かなり深みにはまった感もある。
予想 佐川 1-0 Honda

1 SAGAWA SHIGA FC 49 +21->+20
2 ニューウェーブ北九州 40->41 +15
3 横河武蔵野FC 38->41 +5->+6
4 ガイナーレ鳥取 39->40 +20
5 ソニー仙台FC 37->40 +4->+5
6 MIOびわこ草津 36->39 +8->+9
7 ジェフリザーブズ 36->39 +1->+3
8 町田ゼルビア 34->37 +1->+4
9 佐川印刷SC 33->36 +9->+10
10 V・ファーレン長崎 35->36 +3
11 アルテ高崎 35 +2->0
12 ホンダロック 30->33 0->+1
13 Honda FC 32 +7->+6
14 流通経済大学 29 -5->-6
15 FC琉球 26 -9 ->-10
16 TDK SC 21->22 -22
17 FC刈谷 12->12 -30->-31
18 三菱水島FC 10 -30->-32











予想が当たるくらいなら、totoをやったほうがいいやね(^^;
# by abikozelvia | 2009-08-12 09:37
第23節 Vファーレン長崎 0-0 FC町田ゼルビア
長崎県立総合運動公園陸上競技場

8月9日。長崎に、世界で二つ目の原子爆弾が投下された日です。台風8号は西にそれ、発生した9号は東にそれ、長崎にはきれいな青空が広がりました。気温もぐんぐん上がり、真夏そのものとなりました。

被爆犠牲者の冥福を祈る1分間の黙祷に続いて、準加盟対決が始まりました。


しかし、強い日差しと強烈な暑さの中、予想通り動きの悪い展開となります。序盤はゼルビアのパス回しに反応していた長崎ですが、しばらくするとバックスのパス交換は静観する様子。ともに動きが少なく、単調な展開です。

それだけに、ある意味写真は撮りやすかったですね。絡みが無くて単独でボールを持つ場面が多かったからですが、おもしろい場面は少なかったわけです。

さすがにしびれを切らせたのか、15分頃からですが、ゼルビアもいつもの運動量で攻撃を始めますが、疲れた? その後は長崎の反撃を受けてしまいます。想像ですが、どうも長崎、動かずに、相手がじれて動いてきてから反撃するパターンなのかな、という気も。これが冬ならゼルビアも動き回って攻撃して、反撃を封じることもできたともいますが、この日の暑さでは90分は持たないだろうと思われ、それが長崎がここまで4連勝してきた理由かなとも。ベテランが多いので暑さに弱いだろうと思われるところを、逆に動かないで相手の疲れを待つのが4連勝の秘密か?。この辺は想像です。他の試合を見ていませんが、ゼルビア戦だけで言うと、そんな感じも受けました。

JFAの犬飼会長が、「冬におもしろい試合をして観客を増やす」といっているのも、この時はわかる気がしました。ただし、雪中試合となった時には、「ばかやろう」と思うことでしょう。お客さんはつまらなかったのではないかな。暑いなぁと思いながら見ていて、暑いなぁで終わってしまったかも。1,700人強も入ったそうですが、スタジアムが大きいので、見た目の観客動員は少なく感じられました。

このままスコアレスか?

試合は、動かない割にラフでした。動かないからラフになるのでしょうか。長崎の11番は前半で負傷交代。山腰泰博選手もかなり痛んだ様子です。そのほか、担架が4~5回出ました。担架は用意するだけで出ないことも多いのですが、この日は決行出動していました。しかもピッチの遠いサイドが多かったので、大変だったか。カードは長崎が4枚にゼルビアが2枚でしたが、もう何枚か出ていても不自然ではなかったように。

長崎の県営陸上競技場ですが、なかなか立派。メインも大きく、バックスタンドにも立派な席が設けられています。両ゴール裏は芝生で、席ではないです。そのため長崎のサポーターはバックスタンドの真ん中に位置しての応援でした。ゼルビアサポはアウェイゴール近くのバックスタンドです。照明もでかいのが4本。屋根は小さいのがメインにあるだけですが、国体に向けて改修されるそうですから、さらに立派になるのでしょう

後半は雲が多くなり、やや気温も下がった気がしました。そのためか、後半の方が動きのある展開となりましたが、それでも今ひとつさえない両チーム。シュートが12-9。CKが8-3、GKは7-12と、まあ数字に出ている程度にゼルビアが押していましたけれど、そんなに決定的だったかというとそれほどでもないような、まあよく12本もシュートしたものだという印象すらあります。

勝てた試合でしたが、負けなくて良かったともいえますし、まあまあ、こんなものでしょう。勝ち点1。そう簡単に連勝して、あっさり4位以内を決められるほど甘くもない。これからまだまだ長い戦いが続いて、最後にやっと4位になれるかどうか。そういうものだと、改めて思います。

試合の中身ですが、特別悪かった選手もなく、良かった選手もなく、みんなそこそこがんばって、そこそこの結果を出して、引き分けと言うことです。大切なのは次です。次の三菱水島は最下位ですが、FC刈谷に勝った以降で言えば、琉球にも勝って2勝5敗。ジェフ、長崎、武蔵野には負けてますが1点差です。当然勝つつもりで望むゼルビアですが、この結果を見れば、そう侮れる相手ではありません。特に負傷の蒲原達也選手のほか、津田和樹選手、深津康太選手が長崎戦のカードで累積4枚となり出場停止となります。山崎祐輔選手も負傷で出場が危ぶまれますので、CBは雑賀友洋、中川勇人で交代はいなくなります。万が一の時は、どうするんでしょうか。金東秀、大前博行あたりが入る?

次節、FC町田ゼルビアは、4つの敵と戦わねばなりません。油断。怪我。カード。そして観客動員です。すべてをクリアーして天皇杯予選に向かってほしいと思います。
# by abikozelvia | 2009-08-10 19:11
第22節 1-1 MIOびわこ草津戦

天気予報は変わりやすいときに当たらなければ意味がない。ずっと晴れていて、明日も晴れ。ずっと雨で、明日も雨。そんな天気予報なら、気象庁など無駄遣いだから廃止した方が良い。ずっと雨だけれども、明日は晴れ。ずっと晴れているが、明日は雨。天気は変わるときに当たって初めて天気予報の意味がある。「天気の変わり目なので予報が当たりにくい」などという気象予報士は、首。

http://weather.goo.ne.jp/soccer/0104.html
朝、出がけにチェックしたときには、午前中は曇りで午後からは晴れという予報。これならば観客動員も・・・と思って出かけたのですが、野津田についたら朝から雨。昼時にやんでくれたのでホットしたのもつかの間、試合中にも雨。試合終了後にまた雨。雨、雨、雨、涙雨の野津田でした。



対戦はMIOびわこ草津。戸塚哲也監督、金東秀選手、李成浩選手、大江勇詞選手が元所属していたチームです。前期は鈴鹿で対戦し、1-0で町田が勝利しています。しかしMIOは、その次の試合から、6連勝を含めて8勝1敗1分けの驚異的なスパート。その間にSAGAWA SHIGA FC、横河武蔵野、ガイナーレ鳥取といったチームを撃破してきています。FC琉球戦で連勝が止まった後、ジェフリザーブスと引き分けて町田に乗り込んできた相手です。

雨のおかげで気温は低く、比較的動きやすいコンディションでした。そのためか両チームともにまずまずの動きだし。大きな展開はないものの、それなりに攻守の入れ替わるスピーディーな立ち上がりとなります。このとき、私が気にしていたのは町田のシュートです。後期に入って4連勝してきましたが、その間は出だし5分以内にシュートを打ってスタートしています。それを打っていたのは柳崎祥兵選手だったり、蒲原達也選手だったりしますが、思い切りの良いシュートで立ち上がってきていたのですが、この日は5分が過ぎ、10分が過ぎてもそれがありません。うむ、やや固いかな?
最初のシュートは十数分、クロスにヘッドで合わせたものでした。そのプレー自体は悪くないのですが、思い切りではなく、崩しにいってのシュートだと言うことが気にかかりました。うむ、やっぱり固いかな?

しかし20分過ぎからは圧倒的なゼルビアペース。コーナー、コーナー、コーナーと、圧倒して攻め続けますが、ゴールを割れません。確かに攻めているのですが、MIOびわこ草津のディフェンスがしっかりしており、蒲原達也選手なども、なかなか前を向いてボールをもてません。圧倒はしていても、前を向けません。こんなところが、固さ、思い切りの悪さを感じさせました。ダメ元で、とにかく打て、という部分がかけていて、崩して決めてやろうという気持ちが、多かったのかもしれません。結局0-0でハーフタイムとなりますが、前半MIOびわこ草津のシュートはゼロ。HondaFC戦に続いて、2試合連続前半の相手シュートをゼロに押さえたという、ちょっとした珍記録。ゼルビアトリビアとして、覚えておいて10年後に自慢してください(笑い)。

後半もゼルビアのペースで試合はすすみ、56分、ついに蒲原達也選手の右からクロスを山腰泰博選手が押し込み、先制点をあげます。ついにとったかと思ったのですが、ここらはMIOびわこ草津も必死の反撃。リスクを冒してもゴール前に迫ってきます。全体としてのゼルビアペースは代わらないものの、攻め込まれる場面も増えてきたように思いました。それでも、まあこのままいけるかなと思った86分。ゴール正面にあがってきたDFの選手に、フリーでシュートを打たれて失点してしまいます。手の先をかすめたかもと言う感じもあって、修行智仁GKは悔しがっていましたが、写真で見ると、あの位置からあそこへシュートを打たれて防げるのは、カーンとかツェフといったクラスでないと難しいでしょう。もちろん修行智仁選手も世界と戦う気迫を持っているでしょうから、悔しがるのは当然ですが、責めることはできないですね。

終わってみれば1-1の引き分けです。シュート数は10-2。CKは12-3。圧倒していたのですが、「サッカーってこういうものです」by戸塚哲也。

問題をあげるなら、油断でしょうか。前節のHondaFCとの試合ができれば勝てる。その通りだと思いますし、HondaFC戦を100点としたら今回は70点くらいですが、それでも圧倒していました。MIOびわこ草津は連勝が止まったところ、相手のことはよく知っている。その通りなんですが、相手もまたゼルビアを研究していたと思われますし、その前には連勝していたという事実もある。がっちりマークがついて、前を向かせなかったMIOびわこ草津のDFは評価するべきでしょう。

注目の石堂和人選手。森川宏雄選手がボールを失った場面で、味方ゴール付近までカバーに走る姿は印象的でした。普段は酒井良選手が行っている役割ですが、逆サイドの石堂和人選手がカバーしていたのは驚きました。スタメンに入った金東秀選手、積極的な動きで目立ちました。連携という意味ではもう一つだったかもしれませんが、貢献は大きかったですね。後半投入された大江勇詞選手も右サイドを活用しての駆け上がり。かなり良い場面を作り出していました。

懸念材料は、蒲原達也選手が痛んでしまった様子なこと。もともとけがを抱えていたようですが、心配です。終了間際に痛んだ津田和樹選手も気にかかります。さらにこの試合では、修行智仁、津田和樹、森川宏雄の3選手がカードをもらってしまいました。これで森川宏雄選手と深津康太選手が3枚でリーチ。2度目なので、二人もと次のカードをもらうと2試合の停止となってしまいます。津田和樹選手も3枚目です。酒井良、柳崎祥兵選手は復帰してきますが、カードの累積は重くのしかかってきています。

試合は引き分けでしたが、それほど悲観はしていません。二人欠けてもそこそこの試合はできましたし、5試合で4勝1分け。悪くありません。このペースを続ければ大丈夫です。

問題は、大問題は、このペースではどうにもならない大問題は、観客動員です。さらに大きな超大問題は、観客動員不足に対する危機感が欠如していることです。

みんなが喜んでいるのに水を差してもと思い言いませんでしたが、実は前回の7.19町田倍増計画、大失敗でした。あの時点で、年間観客動員平均3千人を達成するためには、残り試合の平均で4,400人が必要でした。ところが3,800人しか動員できなかったため、平均動員必要数は4,500人に増えてしまったわけです。しかし、あれがきっかけとなって、この試合でも4,000人くらいの人が来てくれれば、次回につながったのですが、なんと今回の動員数は1,500人弱。手元の集計ではありますが、残りホーム6試合で、3万人強が必要です。1試合平均で5,100人。きわめて苦しい状況です。それに対するフロントの危機感は、次回また倍増計画を打ちますから・・・。5,100人の倍増ですから、1万人目標でないとなりません。多摩市立でのホーム開催もあります。多摩に5,000人は難しいでしょう。雨の日もあるでしょう。としたら、次回8月16日の倍増は、1万人目標、最低限です。

そうなることが見え見えだったにもかかわらず、今回の試合にどれだけの動員をかけていたのか。どこまで気迫があったのか。選手が結果を求められて、それに応えようとしているときに、フロントはどうするつもりでしょうか。

平均3千人は基準値ではありますが、基準である以上は無視されるはずはありません。3千人が2,900人でもおまけしてくれるかもしれませんが、現在の平均は1,800人台です。1割、2割ならおまけしてくれても、3割、4割負けてくれと言われても、Jリーグ側も譲れない基準があるのではないでしょうか。スムーズな運営も、観客動員があって初めて意味をなすわけで、客が入らなければスムーズに運営できるのは当たり前。評価材料にはなりません。

そんななか、アルビレックス新潟からレンタル移籍が決まりました。ブルーノ(じゅんいち・すずき)カスタニェイラ選手、19歳のFWです。ブラジル国籍ですが、ジュニアから日本にいて、ガンバ大阪ユースの出身です。即戦力で活躍できないと、今、獲得する意味はありませんが、活躍したとして、チームは4位以内に入ったとして、でも観客動員が足りないからだめだよと言われたら、どうするつもりでしょうか。レンタルでも、最低限給料分くらいは支払っているでしょう。そのお金は、無駄遣いになってしまいます。

この観客動員不足に対する「危機感の不足」が、とても心配です。3千人はほぼ絶望でしょう。可能性は、「3千人に若干満たない」レベルまで持って行って、おまけしてもらうしかありません。でも、いまのフロントの意識レベルでは、そこまでも行かない、2千人強がやっとでしょう。そんな数字で、おまけしてもらえるのでしょうか。

どっと疲れてしまった、MIOびわこ草津戦でした。

心配。
# by abikozelvia | 2009-08-03 12:45
第21節(後期第4節) FC町田ゼルビア 3-0 HondaFC

どこかのブログに「勝ったときは更新が早い」などという記述があったように思いますが、わかりますね、気を遣わず素直に書けますから(笑い)。

快勝です。夢(希望)としては思い描いていたものの、Jの門番にしてJリーグ以上と言われるHondaFC相手に、こんな完璧な勝利を勝ち得るとは。正直、試合前に「本音の予想は」と問われれば、もう少し僅差の回答をしていたことは間違いないでしょう。

点差以上に、内容が圧倒的でした。立ち上がりこそ互角かなと思えたのですが、数分で(たぶん)柳崎祥兵選手が口火を切るシュート。「出だしにシュートを打った試合はよい」というジンクスが、そのまま表れる展開となりました。その後はゼルビアが圧倒的な攻撃。たまに攻め込まれるものの、7割8割はHondaFC陣内で攻撃が持続します。先制点は蒲原達也選手が左から持ち込んでセンターへ。これを山腰泰博選手がしっかり合わせて、相手GKも手の出しようがありませんでした。前半1-0で折り返すと、後半も猛攻を続けますが、75分頃からHondaFCが前がかりになってきます。唯一危なかったのがこのときで、ゴール正面、左からクロスにシュートを打たれて修行智仁選手反応するも手が届かず・・・ボールは枠をそれて、助かりました。80分には再び蒲原達也選手から山腰泰博選手へ渡って2-0。さらにロスタイムには、強引なHondaFCの裏をとって飯塚亮選手がとどめの3点目。前期の立ち上がり、4連敗したときにゼルビアがやられていたことを、裏返しにしたようなラストでした。といっても、JFL新参で勝又慶典選手を欠いてばたばたしていたゼルビアと、JFLの古参にして強豪、あのHondaFCがまさかこんな敗戦を喫するとは、同じような終わり方でも、内容の評価には大差があるでしょう。

と、ほめたところで点数をつければ、辛く言って80点。甘く言って85点でしょうか。こんな完璧な試合で100点じゃないの? いやいや、問題はまだまだあります。まず、前半1-0でしたが、悪くても2-0、無理なく3-0。100点がほしければ4-0くらいでも良いような、決定的場面が3~4回はありました。GKが反応できないような条件を作りながら、枠へ飛ばずに1点のみでしたから、100点はつけられません。終盤HondaFCが前がかりになってきましたけれど、前半で3-0にしておけば、それすら許さなかったでしょう。それが可能なくらい、決定的な場面はあったと言うことです。

そして次の問題点は、相変わらずカードが多いこと。カードを1枚もらうと言うことは、2枚もらうまでにリーチがかかると言うことで、10人になってしまったら、3-0がどう変わったか、考えたくもありません。厳しいことに柳崎祥兵選手、酒井良選手がカードをもらい、次節は累積で出場停止になると思われます。(2度目の累積なので2試合の停止かと思われる)中川勇人選手とともに主力を欠いて、不安材料を残してしまいました。HondaFCの作成した資料によると(全選手の出場状況など細かい資料を配付してくれており、さすがHondaFCでした。このあたりはゼルビアとは大差があります)、フェアプレーポイント(カードや退場の数などできまり、少ないほど良い)でゼルビアは20節終了時点まででワースト2位です。17位と言うことです。ワーストダントツ1位はFC琉球(74P)ですが、ゼルビアもそれに続いて(58P)おり、フェアプレーポイントが80に達すると罰金20万円をJFLに徴収されるのですが、このままゆけばかなりの確率で罰金ラインに到達しそうです。110Pになると40万円の罰金です。もちろんお金だけのことではなく、「でれない」のですから試合結果にも響いてくるわけで、厳しいことになります。

この二つのことを考えれば、やはり80点か85点かしかつけられず、100点にはまだまだ届きません。

個別のプレーでは印象に残る場面がいくつもありました。後半の80分頃でしょうか、HondaFCがどどっと攻めてきて、ゼルビアが相手最終ラインの後ろに蹴り出して、時間とスペースを回復させる場面があったのですが、無人のピッチに転がるボールを、HondaFCの選手とともに猛然と追いかけてゆくゼルビアの選手がいました。最初は誰だかわかりませんでしたが、望遠で見ると、なんと石堂和人選手でした。こんな献身的な走りをする選手だったのか? 見たことがあったか、無かったか。まあ、ここ数年はリーグではダントツで、追い込まれる場面もなかったのでで、記憶に無かっただけかもしれませんが、驚きましたし、うれしくもありました。自分勝手で強かった石堂和人選手が、優しくなって弱くなりました。しかし、強さが戻ってくると同時に、優しさが強さとなって加われば、これはすごい選手になりますね。Jリーグにいっても間違いなく活躍できる選手になるでしょう。石堂和人選手に強さはあるのか、怖さはあるのか。そして加えて、優しさが強さとなって献身的プレーとして表れてくるのか。今後ゼルビアの試合を見るときには、大きな注目点となるはずです。

もしもあなたがゼルビアを語ろうと思うなら、これを見逃しては語れませんよ。

もう一つ、印象に残ったのは津田和樹選手の突破力です。後半の20分くらいまで、バックスタンド側中央で撮影していたのですが、目の前を津田和樹選手が、2度、3度と突破してゆきました。その走りのスピードには驚きました。

こんなに早かった?

もう津田和樹選手を見て5年くらいになりますが、ここまでの早さは初めて見たような気がします。実は、前節のガイナーレ鳥取でも津田和樹選手の走りは違ってきて、書こうかなと思っていて、割愛してしまったのですが、今回は目の前だっただけに印象的でした。本人に聞いてみたところ、「あそこで走ることで見方を休ませることができるから、今までの相手(関東リーグ等)はそんなに強くなかったので、ゆっくり味方があがってくるのを待っていても良かったが、(JFLは強いので)走ることで味方を休ませている」とのことでした。なるほどと思いましたが、そのためか、突破した後では、最後の場面でやや息切れしているような様子も感じられました。その辺は「今までやってこなかったから」体力不足なのでしょう。突破した後、最後にもう一仕事できれば、Jリーグばりばり級、すごい戦力といえるでしょう。単なる走りではなく、津田和樹選手がどれくらいのスピードで走り、その後でどんな仕事をしているのか。これも今後のゼルビア観戦の中では、注視して観察し、語るべき大きなポイントと思います。

キックでは、大前博行選手から、右から左へ低いロングボールが出て、蒲原達也選手が食らいついてゆく場面がありしまた。蒲原達也選手もよく追いついたなと思う鋭いキックでしたが、大前博行選手のああいうキックは初めて見たように思います。大前博行選手がスタメンで登場して4試合、4連勝です。まさに、遅れてきたラッキーボーイ、28歳のチャレンジャーですが、1試合ごとにひとつずつ、進化しているようです。当てて出せば良いところをキープにいったり、まだ周りからアドバイスを受ける場面も多いようですが、大きな潤滑油となって貢献しています。1試合で一つ成長できるなら、彼もまたシーズン終了後にはJリーグで戦える選手となっているかもしれません。

その逆の場面で、石堂和人選手から交代で投入された金東秀選手へ、左から右のキックが2度出たのですが、まるで合いませんでした。蒲原達也選手でしたらあそこに走っていると思いますが、金東秀選手とのコンビネーションはずれていました。金東秀選手は山腰泰博選手に代わり投入されており、守備的な貢献の方を求められていたと思いますので、サイドに走るより中を固めにいっていたのかもしれません。2度外しましたが、これは石堂和人選手も金東秀選手も、それぞれには悪くないように思います。ただ、考えていることがずれていただけで、状況によってどう判断するのか、次第に改善される事柄でしょう。

最後に感じられたのは、「左サイドが機能し始めた」ことです。津田和樹、石堂和人、蒲原達也、柳崎祥兵、連動した一体としての動きが感じられ、足し算からかけ算に変化してきています。主力を欠いて苦しい次節MIOびわこ草津戦ですが、どんな算術が展開されるのか、観戦ではなく観察してみたい試合となるでしょう。

楽しみです。

この日の観客動員は650人くらいだったと思われますが、少なくても300人、ひょっとすると350人は、ゼルビアサイドでした。試合内容ともに、観客動員でもアウェイであることを考えれば圧勝でした。しかし、大切なのはホームです。ゼルビアがJリーグに昇格するためには、順位とともに観客動員平均3千人という縛りもあります。平均3千に達するには、残りのホームゲームで平均4,500人が必要です。実は前節の3,800人ではまだ足りず、ゼルビア新記録ではありましたが、観客動員の累積赤字は加算されてしまいました。チームは勝ち始めました。次は、市民が立ち上がらねば、Jリーグはやってこないのです。
# by abikozelvia | 2009-07-27 11:35
第20節 1-0 ガイナーレ鳥取

今回はチーム事情で、データをメディアごと渡してきたため、画像がありません。そのため、テキストの更新から進めることになりました。

立ち上がり、5分くらいでしょうか。蒲原達也選手のシュートから始まりました。惜しくも枠を少し外れましたが、立ち上がりにシュートを打っていったときは良いですね。いきなりゴールなら最高ですが、とりあえずシュートで始まったときには、良い結果が多いような気がしています。

この日も10分過ぎでしたか、石堂和人選手のCKに森川宏雄選手が合わせて、今期初得点です。昨年は強力な武器だったこのパターンが、やっと出てきました。森川宏雄選手、今年はいろいろと考えて、狙って打っていたらしいのですが、入らないので思い切って打ったら入ったとのことでした。まあ、森ちゃんの長所はフィジカルですから、どこを狙うかではなく、人より高く飛んで人より強く打つ。それにつきるでしょう。この黄金コンビで(石堂選手がこの呼び名に納得するのかどうかは不明ですが)さい先良く先制点です。その後もゼルビアが攻めて決定的場面を作り出しますが、枠を捉えきれません。しかし、確実に追加点をとれる雰囲気は漂わせていました。

ガイナーレは、出だしから動きがよくありません。何か、事故渋滞に巻き込まれたとかで、野津田についたのは12:00過ぎでした。一応アップはできましたけれど、どうだったのでしょうか。事故渋滞? まさか鳥取から当日バス移動ではないとは、思いますが?

後半は大量得点が期待される、と思っていたのですが、ところがゼルビアも後半は動きが悪くなってしまいます。疲労なのか、メンタルなのか。ガイナーレに攻め込まれる場面も多く、修行智仁選手のファインセーブに救われるところが何度もありました。修行智仁選手は、これで5度目の1-0勝ちです。0-0を含めて、6回の完封です。ここまでゼルビアは20試合で8勝7敗5分けですが、修行智仁選手は16試合で5回の1-0勝ちをとっています。いくらサッカーでも1-0はそうそう無いですが、この1-0率はすごいです。完封がすごいのか、1点しかとれないのが問題なのかは別にして、すごいです。しかし今後は、2-0か3-0か4-0か、あるいはそれ以上の得点差を期待したいと思います。ま、1-0は、そんなに増やさなくても・・

後半の20分過ぎ、大前博行選手に代わって金東秀選手が投入されました。大前博行選手はここ2試合、裏をとる動きでチャンスに顔を出して良かったのですが、この日のように他の選手の動きが止まってしまうと、大前選手がゆかないのでボールにゆく選手が遅れてしまう状況だったと思います。それを打開するための金東秀選手の投入は、効果的でした。大前選手、今日のような状況になったときは、がむしゃらにボールに突っ込んでいく方が貢献できたのかなと思われます。どうでしょうか。その後、蒲原達也選手に代わって飯塚亮選手、最後に柳崎祥兵選手に代わって李成浩選手が投入されました。残念なことに柳崎祥兵選手は、これで全試合フルタイム出場が途切れてしまいましたが、かなり疲れた感じもありましたから、やむを得なかったのかと思います。他の選手の分までボールにアタックしていた結果だと思いますし、フル出場が途切れるほどアタックしていたのですから、むしろ名誉の交代といえるものです。

これで10位。4位のガイナーレとの勝ち点差は4ですが、得失点で大きく差があるので、実質は勝ち点5を上乗せしなくてはなりません。4位から13位のホンダロックまで、勝ち点5の中に10チームがひしめいていますから、わずか5ですが、簡単には上にゆけません。勝ち点3をとって1つ順位が上がるかどうか。逆に1つ負ければ3つか4つ、順位を下げてしまうこともあるでしょう。ひたすら連勝するしかない厳しい戦いが、まだまだ続きます。

中川勇人選手が、遅延行為でカードをもらい、次節HondaFC戦は出場停止です。代わりに出る選手の、より以上の奮起を期待しましょう。



おまけ
試合後のヒーローインタビュー。記者から「どんなことを考えてピッチに入っていましたか」と森川宏雄選手に質問が飛んだときは、おもわず(^^;)。森川宏雄選手に何を考えていたのかと質問するようでは、取材にきていても、まだまだゼルビア素人ですね、彼は。(笑い)
# by abikozelvia | 2009-07-19 22:23